臍(さい)ヘルニアの圧迫療法について ![]()
臍ヘルニア(でべそ)とは
生後間もなく、へその緒が取れた後におへそが飛び出してくる状態を「臍ヘルニア」と呼びます。 赤ちゃんの時期はまだおへその真下の筋肉が完全に閉じていないため、泣いたりいきんだりしてお腹に力がかかると、筋肉の隙間から腸が飛び出してしまいます。
特徴: 触れると柔らかく、押さえると「グジュグジュ」という感触で簡単にお腹に戻ります。
経過: 5〜10人に1人の割合で見られ、生後3ヶ月頃まで大きくなることがありますが、多くは1歳(80%)〜2歳(90%)までに自然に治ります。
なぜ「圧迫療法」を行うのか
以前はテープによる皮膚トラブルが多かったため「自然治癒を待つ」のが一般的でした。しかし現在は、質の良い資材が登場し、早期に圧迫を開始することで「より早く」「皮膚のたるみを抑えてきれいに」治せることが分かっています。 ※生後6ヶ月を過ぎると効果が出にくいため、早期の開始をお勧めしています。
圧迫療法の実際
当院では、ご家族のライフスタイルに合わせて2通りの方法を提案しています。
① 自宅で行う場合
専用のキットを使用し、ご自宅で貼り替えを行います。
メリット: 通院回数を減らせる。専用キット(へそ圧迫材パック)なので手順が簡単。
費用: 資材費がかかります。へそ圧迫材パック(3回分): 3,520円(税込)
予備テープ: 90円(小サイズ)〜110円(大サイズ)
方法: 初回はクリニックで指導いたします。以後は1週間ごとにご自宅で交換してください。
② クリニック通院で行う場合
医療用スポンジ(または綿球)とテープを使用し、クリニックで処置を行います。
メリット: 診察代の中に資材費が含まれるため、追加負担がありません。医師が状態を確認しながら進めるため安心です。
費用: 診療費のみ(資材負担なし)。
方法: 1週間ごとにご来院ください。 ※受診当日は、ご自宅でテープを剥がして入浴し、おへそをきれいに洗ってからお越しください。
注意事項とケア
- 貼り替え: 資材は7日ごとに交換してください。
入浴: テープは防水性です。密着していれば、貼ったまま毎日入浴して構いません。
皮膚トラブル: 赤みや腫れが出た場合、数時間様子を見ても改善しなければ、圧迫を中止して受診してください(軟膏などの処置を行います)。
終了の目安: おへその穴(臍輪)が閉じ、指が完全に入らなくなった状態を治療終了の目安とします。
手術について 1〜2歳を過ぎてもヘルニアが残る場合や、穴は閉じても皮膚のたるみが目立つ(整容的な問題)場合は、手術が必要になることがあります。その際は適切な小児外科をご紹介いたします。

