2024/8/18

夏休みと夏風邪

8月15日(木)から18日(日)まで、クリニックは夏休みを頂きました。
この間、かかりつけの患者様にはご迷惑をおかけしたことと思います。改めましてお休みを頂きありがとうございます。
 
地震、大雨、台風と大変な1週間でしたが、皆様の無事を祈念しております。
 
さて、
クリニックは8月13日(火)と14日(水)は診療しましたが、厚別区小児科は休診のところが多く、電話も鳴り続けスタッフの手が回らず待ち時間が長くなり、受診の皆様には大変ご迷惑をおかけしました。
 
15日、16日、17日(土)の午後、18日は小児科休日当番が稼働しておりました。
小児科MLでその日の患者さんの数や待ち時間、感染症の種類などを報告するのですが、やはり手足口病やヘルパンギーナが多数で、他の感染症はわずかずつだったようです。
意外と患者さんの数は多くなく、かつ夏風邪が多いため抗原検査も少ないためか待ち時間もそれほど多くなかったようで安心しました。
 
手足口病やヘルパンギーナは、高温多湿を好むコクサッキーやエンテロウイルスなどの感染症です。手足口だけ発疹が出現するわけではなく臀部なども好発部位です。発疹のタイプも様々で、米粒のような水疱疹や小さい赤い発疹、また大きな膿痂疹様の発疹で痛々しいほど派手に皮膚症状が出るお子さんもおります。

また主にコクサッキーA6の感染後に爪が剥がれることがあります。今時期から秋にかけて爪が剥がれ受診した方に「数週間から数ヶ月前に手足口病にかかりましたか」と聞くと「そういえば…1ヶ月前にかかりました」と教えてくださることが多いです。

これはウイルスが爪の根元に入り込み、水疱を作ることで爪を作る細胞にダメージを与え正常に爪が形成されなくなり、感染後数週間から数ヶ月後の忘れた頃にに爪が剥がれるからです。剥がれた爪の下からは新しい爪が生えてくるため自然に治りますが、爪が完全に再生するまでには数ヶ月から半年ほどかかることがありますので気長に待ちましょう。

ヘルパンギーナも、コクサッキーやエコーウイルスなどに感染することによって、発熱、喉の痛み、喉から上顎にかけて発疹(これも様々な出方があります)がでる夏風邪です。口の痛みが強く食欲が落ちることがありますが、痛みが強い場合には喉越しの良いゼリー状のものを少しずつ摂取し、時には痛み止め(解熱剤と一緒です)を使って対応しましょう。

登園の基準は「全身状態が良ければ可」で、発疹があっても制限はありません。感染しなくなるから登園可というわけではなく、ウイルスは回復後もしばらくは便から排泄されるため、急性期だけ休んでも感染は防げないからしょうがないですね、お互い様ですということです。接触感染や飛沫感染もあるため、発疹がじくじくしていたり、咳がひどいときにはお休みしたほうが良いと思われます。

たかが夏風邪‥されど夏風邪…で、高熱や痛みで辛いことも多い感染症です。ウイルスをやつける薬もなければ、迅速抗原検査もありませんが、体調が悪い場合には受診して頂き、診断をもとに注意事項をお話させていただきますのでどうぞご相談ください。

最後に…

夏風邪の話が長くなりましたが、4日間の私の夏休みにやったことをご紹介!

・ラジオ体操に行った(1日だけ。スタンプカードは未発行)

・実家に行って大掃除+大片付け(実家ってホコリとモノが多いですよね…)

・小説を読んだ(原田ひ香×2、連城三紀彦×1、内館牧子×1)

・クリニックの雑用を少々

子どもたちの夏休みも残り数日間となり、宿題や自由研究のラストスパートですね(^^)。私も明日から仕事がんばります。