2025/5/27

犬の歯磨きが出来ないときに思うこと

犬を一匹飼っています。
 
人好きで、誰にでもお腹を出し愛撫をおねだりする愛らしい犬なのですが、歯磨きができません。
 
口の中に歯ブラシを入れようとするものなら、低く唸り、素早く噛みつくふりまでして、そっぽを向きます。指サック型のものやシートタイプ、いろいろ試しましたが全て拒否。歯垢がつかないといわれている成分の歯磨き粉をペロペロと舐めてもらうのがやっとです。
 
歯周病が進行し、かかりつけの獣医さんには毎年もしくは隔年で抜歯され、飼い主も控えめに「歯磨きしないと…」と注意されるのですが、誰がなんと言おうと本当に歯磨きができません。
 
お口を触ってゆっくり慣れさせましょう、これはしつけです、と言われてもムリなものはムリだと叫びたい。
 
さて、毎日の診察の中で、お母さんが困りごととしておっしゃいます。
 
その①「薬を飲んでくれません」
何に混ぜても、薬の混入を嗅ぎ分け、絶対に飲んでくれません。
口を開けません、薬を無理に飲ませようとすると吐きます。
 
その②「軟膏塗れません」
保湿剤やステロイド軟膏を塗ろうとすると、走る、逃げる、泣く、嫌がって悶える。
 
その③「野菜を食べません」
野菜とわかる食材は口に入れない、口を開けない、口から出す。
 
 
以上のようなご相談を受けた時、あらん限りの工夫や知恵を伝授していますが、頭の片隅では「わかります。出来ないものは出来ないですよね。どんなに大変かわかってほしいって思いますよね…うちの犬も歯磨きを…」と語り合いたくなります。
 
子どもは日々成長し、薬を飲んだら楽になることを知り、軟膏塗布で痒みが消えることを学び、野菜は体にいいと納得し、いつか出来ないことが出来るようになっていくでしょう。
 
でも、うちの犬は多分歯磨きは一生出来ないんではないかな。
毎年歯がなくなり、いつか歯がなくなって、あの時しっかり磨いていれば良かったと反省するときがくるかな。
 
お子さんのことでのお困りなことがありましたら、些細なことでもどうぞご相談ください!