2018/6/24

栗山先生に漢方を学ぶ

今日はツムラさん主催の漢方セミナーでした。
佐賀県の栗山医院院長の栗山一道先生から学んでまいりました。
 
時々漢方セミナーに出席しますが、それぞれの先生が様々な角度からお話をされるので毎回興味深くきくことができます。
今日は主に更年期障害などの女性疾患への治療と、高齢者疾患への治療のお話でした。
全く小児科とは関係ありませんが、他科の領域も大変勉強になり日常診療に役立つのが漢方セミナーの良いところです。
 
女性の漢方を考える上で大事なのは「血の道」。
つまり初潮から閉経までの月経的変化に関わり起こる病態に漢方学的にどういうアプローチをしていくかというお話です。若い頃は月経困難や月経不順、月経時の頭痛やイライラなどの精神症状で悩まされ、閉経頃になると急激なホルモンバランスの変化で、ホットフラッシュや発作性発汗、冷え症、抑うつやいらいらなどが程度の差はあれ誰しも起こります。産婦人科の先生方は日常診療で漢方を処方することが多いと思いますが、「血の道症」といわれる症状は西洋薬で症状を抑えるよりずっと効果を実感できるそうです。
 
高齢者と漢方のお話では、老化の一つの大きな切り口は「腎」が衰えるということなので、この「腎虚」への方剤として使う漢方薬のお話でした。さらに認知症周辺と関連する方剤のお話もありました。
 
私も日常診療で、お子さんやご家族にお話しながら漢方薬を処方しています。漢方をのんだことのない方は「えっ、漢方ですか??」というという感じですが、飲んで効果を実感した経験のある方は受け入れて頂けます。
 
婦人科疾患などに悩まれている親御さんがおりましたら、お子さんの診察のついでに是非ご相談下さい。